イロハニトイロ

vol.39-⑥ 「病気」で解き明かす!part1

vol.39では、「イロハの正体を解き明かす」という試みをしています。

これまで、「ケア」と「セラピー」という視点から、

そして

「自由」という視点からイロハの正体を明らかにしてきました。

しかし、まだまだ不十分なところがある気がしています。

ということで、今回は「病気」という視点から正体を解き明かしたいと思います。

ところで、「精神病」って何なんでしょうか?(いきなり脱線します)

「心の病気」なんて言いますが、心って何なんでしょう?

どこにありますか?

胸? それとも頭?

心の病気なのに薬で治るものなの?

薬で効果があるのは体なんじゃないの?

確かに、お薬は目の前の苦しみ(不安、怒り、悲しさ、辛さ、しんどさ、不眠)を取り去ってくれます。

それは事実だと思いますが、それは治ったということなんでしょうか?

本当にそれらの苦しみは不必要なものなんでしょうか?

もしも、この「不安」が必要なものだとしたら?

この「苦しみ」が、この「悲しみ」が、この「辛さ」が必要なものだとしたら?

「不眠」すらも本当は必要なものだとしたら?

そんなこと信じられないでしょうか?

それでは、こんなことはいかがでしょうか?

日本では「精神病」といえば

「治らない」「一生付き合っていく病気」などと言われることを耳にします。

実際、患者は増え続け現在420万人まで増えています。

しかし一方で、北欧の国フィンランドでは、8割の人が治っている、というデータがあります。

イタリアでは「精神病院こそ有害である」と、1980年代に精神科病院自体を撤廃しました(バザーリア法)。

でも日本では未だに多くの精神科病院があり、それどころかメンタルクリニックがどんどん増えて、気軽に精神科にかかることが出来るようになっています。
(これがいいか悪いかは、今回は横に置いておいてください。ただ増えているという事実だけ。)

精神科病院での身体拘束は減るどころか、どんどんその件数が増えており、身体拘束の末に亡くなるという事故(事件?)も増えています。

また、多種多様な民族や文化が入り混じる国では「人格障害」という病気なんてありません。

だって人と違うことが当たり前だからです。

日本では、少し人と違って上手くいかないと「おかしな人」「変わった人」と言われ、病院に行くと「○○人格障害」と診断されてしまします。

また、世界の偉人や歴史に名を残す人物たちの多くが今でいう「精神障害」になります。

日本人が大好きな坂本龍馬が「学習障害児」だったというのは有名ですよね。

人と違うから、偉人になれたわけです。

昔は、クラスに落ち着きない子、暴れる子、おかしなこと言ったりしたりする子が必ずいて、一緒に過ごしていました。

大人になると、そんな人たちもしっかり社会で生きています。 

なのに今では小学校の頃から、「発達障害」だの診断されて、子どもの頃から薬を飲まされています。

もう一度言います。

「精神病」って何なんでしょう?

「精神障害」って何なんでしょう?

狂っている人たちなんでしょうか?

おかしな人たちなんでしょうか?

正さないといけない人たちなんでしょうか?

それとも本当に狂っているのは、

この日本の社会の方なのでしょうか?

ただ、イロハが辿り着いた結論は、

「障害を作っているのは私たちだ」

ということです。

「障害者」なんてものはこの世界に存在しない

ということです。

つまり「私は健常者だ」と思っている人が、耳の聞こえない集団の中に入れば、手話ができない私の方が「障害者」になるからです。

「障害者は環境が作る」

ということは、まずはイロハの中で

「障害者を作らない」

「病気の人を作らない」

ということです。

最後にもっとおかしなこと言います。

精神病って治さないといけないものなんでしょうか?

本当にその人は「治したい」と思っているんでしょうか?

実は自分が望んでいるのだとしたら?

その人にとって大切なものなのだとしたら?

????

「イロハニトイロってやべーとこだぞ」と思わないでください(笑)

ぜひ一緒に考えていただきたいのです。

さて、この話はどこに行くのか?

今日はこの辺で終えたいと思います。

最後まで読んで頂きありがとうございました。

            イロハニトイロ所長

                 金村栄治