イロハニトイロ

vol.39‐⑤ 「自由」で解き明かす!part2

前回の続きになります。

イロハニトイロの正体を「自由」という視点で解き明かしています。

突然ですが、

「学校が辛い」

「仕事が辛い」

「結婚生活が辛い」

などと悩んでいる人がいるとして、なぜ多くの人がボロボロになるまで

「退学しない」

「退職しない」

「離婚しない」

のだと思いますか?

もっと自由な生き方があるわけだから、そんな不自由な辛さに従う必要はないはずです。

理屈(頭)で考えればそうですよね。

そんなこときっと誰もが分かっています。

でもそうしないし、出来ない。

なぜ?

私たちはホント不思議な生き物で、頭で分かっているからって合理的に動くことはせずに、

それどころか、たくさんのそうしない理由(現状を変えない理由)を探してきてしまいます。

そしてその理由についても、

周囲も自分も納得するような、もっともらしい理由ばかりを並べるんです。

「だって、そんなことしたら○○だから…」

「だって、そうしたくても○○がないから…」

「だって、そんなことしたらあの人にも迷惑が掛かるから…」

などなど。

これは、「心」が抵抗しているってことなんですよね。

でも何に抵抗しているのでしょうか?

考えれば考えるほど不思議だと思いませんか?

「頭」じゃ分かっているのに「心」が抵抗し、

納得させるような材料をいっぱいかき集めてくる。

そして苦しいままの現状を変えようとせず、「苦しい苦しい」「私は不幸」を続けていくのです。

ホント不思議です。

ここに前回お話しした、多くの人が「自由」を望みながら「不自由」な生き方を選んでいる理由が隠されていると思うのです。

つまりはこういうことです。

退学して、これまで経験したことのない得体のしれない世界に飛び込む “不安” “苦しさ” に比べたら、

目の前の “分かっている苦しさ” の方がまだ “ラク” だし “安心” なんです。

退職して、収入がなくなりどうなるかわからない “不安” “苦しさ” に比べたら、

嫌な職場でも必死に頑張る方がまだ “ラク” だし “安心” なんです。

離婚して、子どもがどうなるのかという “不安” や経済的な “苦しさ” に比べたら、

嫌な相手とも結婚生活を続ける方がまだ “ラク” だし “安心” なんです。

つまり多くの人が無意識的にですが、“未知の世界” を避けている、ということです。

分かっている苦しみの方がラク。

(あくまでもう片方と比べて、ということです)

みんなと同じようにしている方がラク。

文句だけ言って何もしない方がラク。

未知の世界に飛び込んで何が起こるか分からない “不安” に比べたら、

どうなるか分かっている今のままでいることで起こる “不満” の方がラク、なんです。

すごく嫌な言い方を連発してきました。

大変申し訳ありません。

でも勘違いしないでください。

決して「ラクな方を選ぶ」ことが悪いと思っているわけではないです。

それも大切なことです。

金村もそうやって、周囲の人や環境に文句ばっかり言って、たくさん敵作って、挙句にはギャンブルにのめりこみ、ラクな方、ラクな方を選んで生きていました。

頑張っているフリをしながら傷つくことを避けてきたのです。

それで壊れそうな心が助けられたのも事実です。

でもその時は“必死に頑張っている”と思い込んでいるんですよ。

「こんなに頑張っているのにどうして?」

「きっと僕は不幸の星のもとに生まれたんだ」と

本気の本気で思い込んでいたんです。

分かって頂きたいのは、

信じられないかもしれませんが、

“自分でそれ(不自由な苦しい生き方)を選んでいる”

ということです。

自分で選んでいるのに「苦しい」「辛い」「不幸」と言っているということです。

イロハニトイロの自由な空間には、その「自分で選ぶ」ということに向き合わされる厳しさがあるんです。

つまり「自己責任」を感じるということです。

「自分の人生の責任を自分でしっかり背負う」

ということです。

「ちゃんと “生きる苦労” をする」

ということです。

「自由に生きる」って実はそういうことなんです。

だから、「イロハって自由でいいな」なんて思って過ごしていたけど、

「自分がどうしたいのか」で動かないといけない。

すると起こった出来事に自分で選んだ責任を感じさせられてしまう。

向き合わされてしまう。

それが苦しい。

こんなに苦しいのなら、

「ヨシ!何もしないでおこう!言われるのを待とう」

と考えます。

すると、

何も言われない。

何もできない。

あれ、やっぱりこれもなんかイヤ! 苦しい!

だから自分で動くしかない。

ほんでもって自分で選んで動くからトラブルが起こる。

でも自分でやったことだからまた傷つく。

そんなのを繰り返しながら、自分で自分の人生を生きる練習をしていきます。

ね?とっても過酷でしょ?

ね?とってもヒドいところでしょ?

ここで、大事な補足をさせていただきます。

「あなたの行動は全てあなたが選んでいる。だから起こることは全てあなたの責任だ」

ということでは決してありません

ここはしっかり理解していただきたいのです。

だって、だって、

選びたくなくても周りの影響で選ばされている事もあるのは事実ですから。

皆さんもそうじゃありませんか?

あの親じゃなければ…

あんな出来事が起こらなければ…

本当はしたくなかったけど無理やりやらされた…

逆らえなかった、意見を言えなかった…

沢山の影響を自分以外から受けながら僕らは自己選択して生きています。

(これを「中動態(ちゅうどうたい)」というのですが、興味がある方はググってみてください)

「お前の責任だ」「お前の努力が足りない」と責められている気がして苦しいから人を避けてきたわけですよね。

それが苦しくて引きこもったわけですよね。

だからなんです。

だからイロハでは、失敗しても間違っても、恥かいても、誰も責めないんです。

むしろ「失敗」「間違い」を

“未知の世界への挑戦中”

だと捉えます。

だから失敗や間違いを応援します。

そしてそして、

「選んだお前の責任だ」ではなく、

「これまでの人生も実は自分で選んで生きてきたんだよ。

確かに苦しかったよね。

選ばされたところもあったよね。

でも自分で選んだということも知っておいて。

だからこれからの人生も自分で選び直していけるんだよ。

その力をあなたは持っているんだよ。」

ということを示し続けているんです。

イロハニトイロという自由な環境の中で、人生を再選択していっていいんです。

再選択していけるんです!

まだまだ「自由」についてはお伝えしたいことがあるのですが、長くなるのでこれくらいにしておきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

次回は「病気」という視点からイロハニトイロの正体に迫ってみたいと思います。

     イロハニトイロ所長

        金村栄治