イロハニトイロ

vol.23-① 自由ってラク?

こんにちは。




いつかこのテーマに触れなきゃなと思ってそのままで、やっとブログで書くことにしました。

このテーマとは、

「自由」

についてです。


これが、何かイロハニトイロと関係しているの?

と思うかもしれませんが、

大アリなんです!


むしろ、このことがきちんと説明できていないから、多くの誤解を与えてしまっています。

あるいは、このことをきちんと理解できていないから、イロハでも多くの方が苦しんでいます。



少し、その具体例を出してみましょう!



イロハに見学に来た人がよく口にする言葉です。
特に一緒に同行した支援員さんやご家族から聞かれます。


「ラクそうでいいですね」
「自由に楽しく過ごせそう」
「〇〇さんも、頑張らずにラクに通えますよ」
「他の作業所は厳しいけど、イロハさんは良い意味で緩くていいですね」



こんな言葉がよく出てきます。

専門職の人からもそんな言葉が出てくるので、なかなかきちんと理解してもらうのは難しいんだろうなと思ってしまいます。

(でも、今どれだけ説明しても、きっとこの人には分かってもらえないだろう。ひとことで伝えられることでもないし。今はそんな誤解されていてもいっか、といつも笑顔でその場をやり過ごしてしまう金村です。)





あるいは、「自由」が好き勝手に思うがままに過ごしていいことと思ってイロハに来た人は、
その本当の過酷さに触れるたびに、


「苦しい」

「大変」

「もう通えない」

「辞めたい」



という思いを抱えてしまうこともしょっちゅうです。



そうなんです!


本当の「自由」ってとっても苦しいことなんです。



とっても過酷な生き方なんです!


でも、これも伝えさせてください。


その「自由」の中に、自分が本当に欲しかったものがあるんです!



イロハでは、その「自分が本当に欲しかったもの」を手に入れるために、スタッフも一緒になって頑張っています。


だってスタッフも欲しいんですもの!

「自分が本当に欲しかったもの」
それは何だと思いますか?


実は、それは「自分」にしか分からないんです!



ただ一つ言えることは、目に見えるものではない!ということですね。

なぜならそれは、

生き方そのものだから。


人生そのものだから。




その目に見えないものを手に入れると、付随してたくさんの目に見えるものが手に入るだけです。


またまた、宗教のようなもの言いですね。

それでは、本題に入らせていただきます。










あなたは、自由に生きていらしゃいますか?





もう一度お尋ねします。



あなたは、本当にしたいことをして自由に生きられていますか?






もしそうじゃないとしたら、

どうして自由に生きられていないんでしょうか?


「自由」ってラクなはずですよね?

「自由」って楽しいはずですよね?

「自由」って簡単なはずですよね?



あれ?なんでみんな自由に生きられていないんでしょうか?


「自由」どころか、

「しなければならない」という「不自由」

で生きてしまっていませんか?




それも、その不自由は、「幸せになるため」の大事な不自由(我慢)だと思っていませんか?



「しなければならない」ことをこなした先に「幸せ」が手に入る。

「しなければならない」ことをしないと「したいこと」はしてはいけない。

みたいな。


なら、それをいつも頑張っているあなたは、もちろん「幸せ」が手に入っていますよね?





だって、「幸せ」になるために、「しなければならない」という不自由をたくさんして、

そちらの方が過酷で大変で苦しくて、
でも、幸せになるためにはそうしなければならなくて、

こんなに頑張っているんだから幸せになれるはず!



なのに、今、幸せじゃない?



え? どういうこと?


これこそ神さまに問いたいですよね。



どうしてこんなにたくさん我慢して頑張っている私には宝くじが当たらないの?

いつも嫌な事ばかり起こるの?






あ、そうだ。
きっと、これから幸せになっていくってことですね。




でもそれはいつなんでしょう?


来月?
来年?
10年後?

年老いた時?












逆に


「今、私は自由に生きられていますよ。」という方。

「好きなもの食べて、好きな時に寝て、好きなことして生きてます。」という方。


本当に自分が望んだ生き方ができていますか?

自由に生きているのに、どこか苦しい、むなしい、そんな思いはございませんか?




もし、

本当は多くの人が、自分から望んで、とっても不自由な生き方を選んでいて、

実は、

大変だと思っているその生き方の方が、本当はとってもラクな生き方で、

でも、

それを知らないだけで、


ラクな方を選んでいるから、いつまでも幸せになった実感が持てないのだとしたら?



とっても怖くないですか?




なんか損した気分になるし、今更そんなこと受け入れられないですよね?



実はこれ、
「もし」じゃなくて「本当」のことなんです。




世の中には学校なんて行っていない人いるのに、

なぜか学校に行くべきだ、

勉強しなければならない、

試験で良い点を取らなければならない、

資格を取らなければならない、

働かなければならない、

お金を稼がなければならない、

家族を持たなければならない、

子育てしなければならない、

子どもを立派に育てなければならない、

仕事も子育ても終えて、定年後やっと自由になれる


こうやって、結局

「しなければならない」という義務

にそって生きています。

これってとっても不自由な生き方なんですが、

ラクなんです。

だって、結局
他人の価値観に沿って生きていくことですから。

何をすればいいかが明確だから、どうすればいいのかが分かります。

失敗しても「みんなそうしているし」「普通はそうだから」「仕方がないよ」と自分を納得させられる理由も見つけられます。

他人の価値観に沿って生きるわけですから、本当の自分を押し殺し、仮面を被って付き合うわけだから他人ともそれなりに上手くやれます。

嫌われなくてすみます。

孤独にならなくてすみます。

実はとってもこっちの方がラクなんです。


それが嘘だと思うのなら、今日から「したくないこと」はやめて自由にやりたいことをして生きてみて下さい。



全てが自分の選択です。

責任も自分が背負います。

困っても自分でどうにかしないといけません。

人からも批判されます。




とっても苦しいです!

過酷です!




数年前にベストセラーとなった「嫌われる勇気」という本をご存知ですか?

この本で「アドラー心理学ブーム」が起きました。

1世紀前のオーストリアの精神科医アルフレッドアドラーの教えです。

『自由とは、他者から嫌われることである!』



この言葉からも分かるように、実は私たちは、傷つきたくないから、孤独になりたくないから、とってもラクで、でもとっても不自由な生き方をしているんです。

そして、こんなに頑張っているのに幸せに気付けない生き方をしてしまっています。



そのことに是非気付いて欲しいと思います。

そこに気づけていない人には、これからの話はきっと理解できないことだと思います。




今回は、長くなったのでこれで終わりにしたいと思います。

次回 「vol.23-②」 でイロハの自由の過酷さについて話したいと思います。





                イロハニトイロ所長  金村栄治


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これから、ブログでも少しずつ公開していきたいと思います。