vol.39-⑥ 「病気」で解き明かす!part1
- 2022年07月25日
- 所長の学び
vol.39では、「イロハの正体を解き明かす」という試みをしています。
これまで、「ケア」と「セラピー」という視点から、
そして
「自由」という視点からイロハの正体を明らかにしてきました。
しかし、まだまだ不十分なところがある気がしています。
ということで、今回は「病気」という視点から正体を解き明かしたいと思います。
ところで、「精神病」って何なんでしょうか?(いきなり脱線します)
「心の病気」なんて言いますが、心って何なんでしょう?
どこにありますか?
胸? それとも頭?
心の病気なのに薬で治るものなの?
薬で効果があるのは体なんじゃないの?
確かに、お薬は目の前の苦しみ(不安、怒り、悲しさ、辛さ、しんどさ、不眠)を取り去ってくれます。
それは事実だと思いますが、それは治ったということなんでしょうか?
本当にそれらの苦しみは不必要なものなんでしょうか?
もしも、この「不安」が必要なものだとしたら?
この「苦しみ」が、この「悲しみ」が、この「辛さ」が必要なものだとしたら?
「不眠」すらも本当は必要なものだとしたら?
そんなこと信じられないでしょうか?
それでは、こんなことはいかがでしょうか?
日本では「精神病」といえば
「治らない」「一生付き合っていく病気」などと言われることを耳にします。
実際、患者は増え続け現在420万人まで増えています。
しかし一方で、北欧の国フィンランドでは、8割の人が治っている、というデータがあります。
イタリアでは「精神病院こそ有害である」と、1980年代に精神科病院自体を撤廃しました(バザーリア法)。
でも日本では未だに多くの精神科病院があり、それどころかメンタルクリニックがどんどん増えて、気軽に精神科にかかることが出来るようになっています。
(これがいいか悪いかは、今回は横に置いておいてください。ただ増えているという事実だけ。)
精神科病院での身体拘束は減るどころか、どんどんその件数が増えており、身体拘束の末に亡くなるという事故(事件?)も増えています。
また、多種多様な民族や文化が入り混じる国では「人格障害」という病気なんてありません。
だって人と違うことが当たり前だからです。
日本では、少し人と違って上手くいかないと「おかしな人」「変わった人」と言われ、病院に行くと「○○人格障害」と診断されてしまします。
また、世界の偉人や歴史に名を残す人物たちの多くが今でいう「精神障害」になります。
日本人が大好きな坂本龍馬が「学習障害児」だったというのは有名ですよね。
人と違うから、偉人になれたわけです。
昔は、クラスに落ち着きない子、暴れる子、おかしなこと言ったりしたりする子が必ずいて、一緒に過ごしていました。
大人になると、そんな人たちもしっかり社会で生きています。
なのに今では小学校の頃から、「発達障害」だの診断されて、子どもの頃から薬を飲まされています。
もう一度言います。
「精神病」って何なんでしょう?
「精神障害」って何なんでしょう?
狂っている人たちなんでしょうか?
おかしな人たちなんでしょうか?
正さないといけない人たちなんでしょうか?
それとも本当に狂っているのは、
この日本の社会の方なのでしょうか?
ただ、イロハが辿り着いた結論は、
「障害を作っているのは私たちだ」
ということです。
「障害者」なんてものはこの世界に存在しない
ということです。
つまり「私は健常者だ」と思っている人が、耳の聞こえない集団の中に入れば、手話ができない私の方が「障害者」になるからです。
「障害者は環境が作る」
ということは、まずはイロハの中で
「障害者を作らない」
「病気の人を作らない」
ということです。
最後にもっとおかしなこと言います。
精神病って治さないといけないものなんでしょうか?
本当にその人は「治したい」と思っているんでしょうか?
実は自分が望んでいるのだとしたら?
その人にとって大切なものなのだとしたら?
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「イロハニトイロってやべーとこだぞ」と思わないでください(笑)
ぜひ一緒に考えていただきたいのです。
さて、この話はどこに行くのか?
今日はこの辺で終えたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
イロハニトイロ所長
金村栄治