メンバーインタビュー(NO.3) 『自分を生きる』
- 2022年03月03日
- メンバーブログ
イロハニトイロに通い始めて3年2か月になるEさんにインタビューさせていただきました。
イロハに通うことでEさんにどのような変化があったのか?
何がその変化を生んだのか?
そして今どのような気持ちでイロハに通ってらっしゃるのか?
ぜひEさんの言葉に耳を傾けてください。
きっと何か、感じるものがあると思います。
Q.Eさんはこれまで自分の変化を送迎車の中で語ってくれていましたね。ぜひ改めてその変化を教えてくれませんか?
A.(Eさん)
今は、イロハに来ることについて何も考えなくなりました。
前は来ることについてもたくさん考えてしまっていました。
なんか周りの人に求められていることを考えて、それに従おうとしていたって感じです。
「こうしなければならない」っていう思いが強かったんですよね。
親や先生や友人の求めている自分にならなきゃ。
そうしないと私は相手に必要とされない、見捨てられると思っていました。
そんな風に考えていました。
イロハで話しかけられるのは嬉しいんだけど、上手くそれに応えられないとダメなんじゃないか。
それが出来ない自分だとイロハでも必要とされないんじゃないか。
イロハに来ることに対して、前はそんなことばかり考えていました。
「上手く喋れない自分」がダメだと思っていたから、表に自分の気持ちを出さないように、どうやって上手く隠すかに必死になっていた気がします。
それが今は、何も考えずに来られるようになったんです。
Q.「何も考えずに」ってところをもう少し詳しく教えてくれませんか?
A.(Eさん)
そうですね。できないこと見せても大丈夫というか、どんなこと言っても大丈夫というか。
きっとそんなことしてダメだと思われるかもしれないんだけど、それでもそんな自分を認めてくれる人がちゃんといるって思えたんです。
イロハではちゃんと変わらず関わってくれるって分かったんです。
イロハの中であれば、「自分の思いを出しても大丈夫」と思えたから、きっと少しずつ自分の気持ちを言えるようになってきたんだと思うんです。
でも最初は「大丈夫かなぁ」って恐る恐るでした。
今はもう大丈夫だと分かったから何も考えずに来られるようになったし、イロハでとても過ごしやすいです。
Q.その変化のきっかけみたいな出来事は何かあったんですか?
A.(Eさん)
うーん。いつの間にか変わってたって感じですね。
でもきっと思い返すといろんな出来事が積み重なってなんだと思います。
自分の気持ちを話した後に気まずくなったこともあったんです。
だから話すたびに「大丈夫だったかなぁ」って不安になってました。
でもそんな不安なことや、「できなかったこと」も言えるようになってきて。
最初はそんなこと言ったら否定されるかもって思ってたけど、そんなこともなくて。
だから「言っていいんだ」「それでいいんだ」って思えるようになってきたんだと思います。
前は、自分の気持ちを人に言ったら、相手をしんどくさせるんじゃないかと思っていました。
それは家の中でも同じでした。
親に対しても。
だから、自分の気持ちより相手の求める行動を考えて、そっちを優先させていました。
相手に従って、相手の求める良い子でいる。そんな生き方でした。
そうしているといつしか「自分がこういうことをしたい」「私はこう思っている」すらも分からなくなって。
でもやっと分かったことがあるんです。
それは、自分の思っていることを言わない方が聞いている方も困るしモヤモヤするんだなってことです。
結局、自分の気持ち言わないと、相手を困らせてるんだなって。
Q.自分の思いを言えるようになってきてどんな感覚ですか?
A.(Eさん)
自分が思っていたのと違ったということが分かりました。
ちゃんと受け入れてもらえるんだって分かったんです。
自分を出しても大丈夫なんだなって思えるようになりました。
でも、これって今だけなんじゃないのかなって不安に思う時もあります。
まだまだ言うのに勇気もいります。
それでも思っていることを言うことが出来てきて、これまで経験しなかったことをやってみて、今はその結果の材料集め中です。
経験値を集めているところかな。
Q.今の自分はどうですか?幸せですか?
A.(Eさん)
無理に頑張ろうとしなくていいんだ。
元気に見せようとしなくていいんだ。
言い方が悪かったとしてもいいんだ。
良い子じゃなくていいんだ。
って思えるようになりました。
それはどんな私でも見捨てられない、関係が壊れない、という安心感がイロハにあるからだと思います。
だから「幸せ」というよりは、無理がなくなりラクに生きられるようになった、というような感覚です。
とても生活がしやすくなりました。
Q.Eさんは、スタッフやいろんな人からイジられてるけど、それは嫌だったりしないの?
A.(Eさん)
私はすぐに緊張しちゃうから、イジりがそれを和らげてくれています。
だから嫌じゃないです。
それが無くなる方が寂しいし、いつも変わらない態度でいてくれることに安心しています。
以上です。
まだまだ話を聴きたいと思いましたが、時間の為切り上げさせていただきました。
僕(金村)も自分の気持ちを言えずに育った人間なので、Eさんの言葉にとても反応して、たくさん昔の辛さを思い出してしまいました。
こんな風にこれまでの生き方を変え、新しい経験を積んでいっているEさんがとても輝いて見えました。
こちらからもEさんにたくさん相談していきたい、きっと自分の体験から出る素敵な言葉をくれる。そんなことを強く思いました。
Eさん、とっても素敵なお話をありがとうございました。
(インタビュアー:金村)