vol.49-㉙ 支援者が障害を作っている!?
悪化するから良くなる
支援者は、患者さん(利用者さん)が良くなることを求めています
決して悪くなることを求めていません
ここについて少し立ち止まって考えて頂きたいのです
こんな当たり前のことについて
どうして悪くなったらダメなのか?
本当に悪くなることはダメなのか?
ここにも「支援者が障害を作る」原因が隠れているように思います
これまで病気は必要なもの、良くなるための過程だとお伝えしてきました
そうです
私たちはこの「負(マイナス)」を受け取って「正(プラス)」を享受しているのです
風邪を例にとってみましょう
風邪のウイルスに感染すると、熱が出たり、鼻水が出たり、咳をしたり、食欲をなくしたりしますよね
体に「負(マイナス)」が起こります
これらは全て「正(プラス)」になるために必要なのです
ご存じの通り、高熱を出すことで風邪のウイルスをやっつけようとしています
鼻水や咳をすることで、風邪のウイルスを体外に排出しようとしています
食欲をなくすことで免疫機能を高めようとしています
(※飢餓状態になることで免疫機能が上がります。自然の動物たちが薬がなくても回復するのはこのためです。ぜひ調べてみてください)
こうやってして体は「負(マイナス)」を受け取る事で、「正(プラス)に向かって行っているのです
でもついつい私たちは、この「負(マイナス)」を避けたくなります
少しでも負(マイナス)を減らしたい
つまり苦しみたくない
そのために活躍するのが「風邪薬」です
風邪自体を治す薬なんてものはありません
風邪薬は風邪を治しているのではなくて、症状を抑えているだけです
熱を下げ、鼻水や咳を止め、楽にしてくれているだけです
こうやってお薬に力を借りるから私たちの免疫機能は低下し、また風邪をひきやすくなる
そして引くと薬を飲んで治すということを繰り返していきます
(薬は悪だと言っているのではありません。僕も薬の力をお借りすることもよくあります)
消炎鎮痛剤(痛み止め)、睡眠薬、抗不安薬なども同じです
って、ここでは薬の話をしたいのではありません
どうして私たち支援者はこうも、悪くなることを避けてしまうのでしょうか?
何について怖がっているのでしょうか?
このことについて考えてみたいと思います
イロハニトイロ所長
金村栄治