イロハニトイロ

vol.43-②【資本主義】お金以上の価値を得る?!

こんにちは。

前回の続きです。

イロハニトイロでは、2年前から2か月に1回程度の頻度で勉強会をメンバーさんと共に行ってきました。

そして今年から毎月開催することとなりました。

そして1月に行ったのが

「資本主義について」

です。

今回と次回でその内容を少し公開して、終わりにしたいと思っています。

イロハニトイロというところは「就労継続支援B型事業所」というところです。

つまり精神的なものが原因で仕事ができなくなった方が、

「もう一度仕事をできるようになりたい」

「少しずつでも仕事をしたい」

「今の自分でも働けるところから始めたい」

そんな思いでイロハを利用して下さっています。

だからこそ、その原因となった「働くこと」「仕事」についてもっと深く知る必要があると思うのです。

そしてそもそもなぜ働くのかというと、多くの方が、

当然のことだから

義務だから

生きていくため

お金のため

などと考えるかと思います。

でもですね、そもそもこの当然のこととしてある「資本主義社会」についてどれだけの方がきちんと理解されているのでしょうか?

この「資本主義」の仕組みの中で苦しんだのに、そのことを実は私たちはよく分かっていない。

まずはそのことを「知る」のがこの勉強会の目的です。

「資本主義」が私たちの生活を本当に豊かにしてくれているのでしょうか?

実は、資本主義自体が悪いのではありません。

現代の資本主義は、本来の資本主義の目的から遠ざかり、「お金を得る」ことが第一の目的となってしまったことで多くの問題を生み出してしまっているのです。

ですので、勉強会では

「行き過ぎた資本主義」

ということで、話をさせていただきました。

何が行き過ぎたのか?

それは、

本来、お金には変えられなかった共有財産や、社会の富さえもが「商品(お金)」に変えられていっているという現状です。

(社会の富:空気、水、森、公園、図書館、知識、文化、技能、コミュニケーション能力などなど。これら全てのことを説明するだけでも大変なので、何となく想像してください。)

「イノベーション(技術革新)」という言葉のもと、どんどん効率化(機械化)を進めてきました。

(これまで10人でしていた仕事も、機械を見守る1人がいればよくなった。など)

技術革新が進み、資本家は売り上げを伸ばしたいあまりに、誰でも代わりがきくような仕事を人に担わせ低賃金で働かせるようになりました。

(誰でも代わりがいるのだから、労働者同士で競い合い、自然と低賃金でも働くようになる)

社会はモノであふれ、ネット販売も当たり前のようにでき、多くの商品を閲覧できるようになりました。

ポンッとボタンを押すだけで世界中の商品が自宅に届くようになりました。

「お金」さえあれば何でも手に入るという幻想を人々に抱かせるようになったのです。

一見便利で豊かに見えるこのシステムですが、

裏を返せば、お金がない人にとっては、生活にどれだけ必要でも手に入れられない「希少」なものになってしまったということです。

そうやって、全ての富が商品に変えられ、お金なしには生きていけない社会が出来上がり、お金の為に自分を酷使して働くようになってきたのです。

そうやって経済が回る中でどうなってきたか?

20年前に比べて、精神疾患による労災申請件数が10倍に増えました。

どんどん人が壊れていく。

そして、そして、

自然もどんどん破壊されていき、人間に様々な害として返ってきています。

(花粉症、アレルギー、不妊症、癌、○○病、異常気象、動物被害、低賃金労働者(子ども)などなど。これらも「どうして?」と思うかもしれませんが、興味がある方は個人で検索してみてください。)

それでも止まらないこの資本主義の仕組み。

SDGsや自然食品、カロリーオフなど一見すると人々にも自然にも良いように見える取り組みすらも、実は商売の道具となってしまっているのが現代の「行き過ぎた資本主義社会」の姿です。

まずはこの社会の仕組みを知ることです。

その被害者にならないことです。

勉強会ではその仕組みを時間を掛けて共に学びました。

次回は、

なぜ自分の心も体も壊すまでこんなにも人は働いてしまうのか。

本来の「働く」ってどういうことなのか。

そんな内容を公開して終わりにしたいと思います。

多くの方々に知って欲しい内容です。

ぜひ読んでみてください。

そしてこのことは、今のイロハニトイロの働き方に繋がっている事なので、よりイロハのことを分かって頂けるのではないかと思っています。

        イロハニトイロ所長

             金村栄治