イロハニトイロ

vol.40-⑩ 快適ゾーンから学習ゾーンへ!?

前回の続きになります。

今回から、イロハがどのように変わり始めているのか。

それはどういう仕組みでそうなったのか。

それを公開していきたいと思います。

先に結論から言いますと、このタイトルにもあるようにイロハニトイロが現在

「快適ゾーン」から「学習ゾーン」

へ変化していっているということです。

それでは詳しく話させていただきますね。

このことに気付いたのは、斎藤徹さんという方のオンライン講義に参加させていただいたことがきっかけでした。

斎藤徹(さいとう とおる)

(ループス・コミュニケーションCEO/学習院経済学部の特別客員教授/Innovation team dotアドバイザー)

その講義の中では、従来の指示待ちの統制型組織から、

自分らしく能力を最大限に発揮し同僚と協力しながら進んでいく自律型組織にどう変えていけばいいのか、ということが話されていました。

そして講義の中では、どのようにして自律型組織は作られていくのかが分かりやすく解説されていました。

まさにそれが現在進行形でイロハに起こっていることだったのです!!

超興奮!!!

もちろん、現在のイロハが自律型組織ということではありません。

自律型組織に向かうための土台作りをこの4年間をかけてやってきていたということが分かったということです。


イロハニトイロが誤解されやすいことの一つに、「就労支援らしくない」というものがあります。

遅刻も欠席もOK。

むしろ自分の体調や心に意識を向けて休ませられていることを評価されます。

必死に頑張って仕事をすることをやめることを勧められます。

間違ったり失敗しても責められないし、人に迷惑をかけることを大切にしてもらっています。

また、押し付けられる厳しいルールもありません。

そうするとですね、自然と「怠け者の集団」が出来上がっていくわけです。

ここは何となく想像がつくのではないでしょうか?

きっと多くの支援は、そうさせないためにいろんなルールを作り、時に厳しく接し、より良くなるために支援している事だと思います。

だから通所思い描くような支援とは正反対ということになります。

何度も言いますが「怠け者の楽園」ではないんですよ。

ここが大切なところです!

「怠け者の集団」をもっと的確な言葉で表現するとすれば、

「怠けることが出来る場所」

というほうが分かりやすいでしょうか。

つまりこの環境から得られているもの。

それは

「安心」

です。

自律型組織に向かうための最大の要素

それは「安心」なんです。

この第一歩目!

ここがとっても重要です!

斎藤徹さんの講義の中では、この安心できる空間を

「快適ゾーン」

と呼んでいます。

自律型組織になるためには、まず組織が “安心” を手にする必要があるわけです。

“安心” があるから、同僚を競い合う敵ではなく、協力し合える味方だとみなし、
さまざまな意見を出し合い、自分で考え行動し、間違い失敗し学び、そして次に進んでいくという自律型組織に育っていくのです。

その詳しい話は次回以降に。

「叱られる」「罰せられる」「正しさを押し付けられる」

そんな空間には、この「安心」が存在しないんです。

だから、自律型組織からは程遠い、従来のピラミッド型の統制型組織(指示待ち組織)になるというわけです。

となるともうお分かりですよね。

そんな統制型組織で耐え切れなくなった人はその組織を抜け(退職)、耐えられる人だけが残っていく。

そしてその残った人も、余計なことはせず、叱られたり罰せられないように、

あるいは上司に評価されるように、自分を押し殺して働いていくことになります。

働く事そのものが耐えるものになっていく。

「仕事は耐えるもの」だというよく分からない教訓が育っていく。

僕自身もそうですが、そういった組織が苦しくて働けなくなった方々です。

そういう社会が苦しくてひきこもった方々です。

なのに同じことを就労支援でする?

????????

話が逸れましたので戻します。

つまり

「安心があるから変化が生まれる」

ということです。

それはどのよいうな変化なのか?

次回からもさらに具体的に書いていきたいと思います。

 

今回も大変長くなり申し訳ありませんでした。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

     イロハニトイロ所長

          金村栄治