vol.22 状況は変わらないのに自分次第で人生が一変する?

こんにちは。
またまたおかしなタイトル!
どんどん怪しくなってきます(笑)
最近、イロハの利用者さんから学んだことを紹介させていただきます。
あなたはこんなこと考えたことはありませんか?
「どうして同じ世界で生きているのに、あの人はとっても幸せそうで、私はこんなに苦しいの?」
「同じことが起こっているのに、どうして私は傷ついて、あの人は喜んでいるの?」
なんか不思議だと思いません?
職場においても、
横柄で自己中で思いやりのないあの嫌な上司に、どうしてあの人(同僚)はニコニコと接することが出来るの?
我慢強いから? ゴマすり?
もっと言いましょう。
どうして私は病気になってこんなに苦しんでいるのに、あの人は平気なフリして生きているの?
何か不公平!
やっぱり自分がおかしいの?
自分が弱いから? ダメだから?
うん、やっぱり自分がダメな人間なんだ!欠陥品なんだ!
私は不幸の星の下に産まれてきた人間なんだ!
はははは。
実はこれ、ほとんど僕が長年思ってきたことなんです。
そう、つい5年前まで。
って、今回は僕の話をしたいんじゃないんです。
イロハに来てもうすぐ2年のある利用者さん(Aさん)の言葉からの学びについてお伝えしたいんです。
Aさんはずっと、自分を変えようと頑張ってきました。
どうして自分はこんなに苦しいのか、
どうして自分はこんなにも不幸なのか、
悩み苦しみ、考え続けてきました。
悩み、苦しみ、考え頑張っているからこそ、金村の言葉に腹が立つ!
「変わらなくていいんだよ」
「あきらめていいんだよ」
「あなたには価値があるんだよ」
そんな軽々しい言葉に腹が立っていたんです。
そして、もがき続けたある日に、やっと気付けたんです。
「あれ?私はこれでいいじゃん。」
「不幸を作っているのは自分じゃん。」
「全部自分次第じゃん。」
ってことに。
つまりですね。
勝手に
「こうあるべき」という、
硬い自分の理想像を掲げて、
その通りに出来ていない自分を否定していたことに気付けたんです。
起こっている事実は何も変わらないのに、そこに自分で嫌な意味づけをして、自分で勝手に苦しんでいることに気付けたんです。
そして、それは自分で変えることが出来るという事に気づけたんです。
最近、僕にこんなことを話してくれました。
「以前は、天候の影響でとっても体と心がしんどくなって、そのせいで自分が見捨てられるんじゃないかと不安になってたんです。そうしたら、夫に変な事言って試してみたり、気を引くようなことしてみたり、あるいは死にたくなったりしてたんです。」
「でも今は、天候の影響でしんどくなっているだけ。
ただそれだけのこと。だから休もう、って思えるようになったんです。」
「そうすると、死にたいとかどうとかも思わなくなって、しっかり自分を休めてあげようって思えるようになったんです。
うん、ただこれは天気で身体がしんどいだけであって、寂しい、見捨てられる不安なんかじゃない、って意識出来るようになったんです。」
「なんでもないことなんですよね。休んだらすぐ元気になれるんです。」
「それなのに、以前の私は、見捨てられ不安から夫におかしなこと言って、そしたら夫は当然驚くし、戸惑うし、ちょっと避けるような態度をとるし。」
「それを見て、ほら、やっぱり私を見捨てようとしてたんだわ。って自分の不安が間違いなかったと確信を持ったりっておかしなことしてたんです。」
「自分で、不安になって、まわりの人間を振り回して、そして自分でやっぱり不安が的中したと思い込んでバカみたい。」
などなど。
これ、すごいことだと思いませんか?
だって、天候に影響されてしんどくなることは変わらないんです。
でもその後の自分の中での処理が、捉え方が変わると、生活が一変するんです。
そしてこの方はこんなエピソードも話してくれました。
自分が病気を発症した思い出のある場所(以前の職場近辺)に行かないといけなくなったそうです。
とても苦しいし、行きたいくないと思っていたそうなんですが、でも行かなければならない。
それなら、と覚悟を決めてしっかり味わうことにしたそうなんです。
そして、「私はここに美味しいハーブティを買いに来たんだ。」と逆に楽しんで帰ってくるようにしたらしいんです。
そうすると、トラウマが塗り替えられて、特に嫌な場所じゃなくなったそうなんです。
これまでずっと怖いから避けていた場所が、ハーブティを楽しめる場所に変わったんです。
すごいことですよね!
現状は何ら変わりない。
見えてる世界は同じなんです。
でもそれを、どう捉えるかで人生は一変します。
そしてそれは、自分の力でできるし、自分にしかできないことなんです!
あなたはこんなことを知っていますか?
「楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しい」
「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しい」
「人の感情は、行動により認知される」
んなわけあるかい!!
と思いますよね。
ある実験があります。
被検者に診察室に入ってもらい医者から注射をされて、その後待合室で待たせる実験です。
この時の注射は、血圧や心拍数を上げる薬が入っています。
もちろん被検者には知らされません。
そして、注射を打った後待合室に行くと、同じように注射を打ってもらい待っている人がいます。
この人は実は仕掛け人です。
そして待合室で、言うわけです。
「注射を打ってくれた、あの女医かわいかったな」
注射を打たれて血圧と心拍数が上がりドキドキしている被検者は、その言葉を聞いて自分が女医に好意を持っていると思い込みます。
一方で別のBグループには、待合室で仕掛け人が
「あの医者、何か嫌な奴だったなぁ」というわけです。
もちろん、AグループもBグループも医者の態度も注射の内容も同じです。
ただ待合室の仕掛人の言葉が違うだけ。
すると被検者は、注射を打ってくれた医者への不快感を感じはじめ、不満を言い始めるのです。
つまり、ドキドキするという体の状態は同じ。
でもそれにどのような意味づけをするかで感情は変わるということです。
「吊り橋効果」というので知っている人もいるかもしれません。
それと同じです。
揺れる吊り橋の真ん中で男女が出会うと、
恐怖のドキドキを
相手へのドキドキと勘違いしていしまい恋に落ちやすいということです。
Aさんはまさにこのことを証明してくれたんだと思うんです。
そして、自分で捉え方を変えることができるということも証明してくれました。
「人はこのように人生を再構築していくのか」と、
実感させられた出来事でした。
きっとこういうことだと僕は思うんです。
自分の人生は、自分が主人公で自分が監督なんだ、と。
どんな物語にするのかは自分で選んでいいし、選ぶことができる。
そして、今不幸のどん底でいる方もきっとそれを望んでいる。
だからそれでいい。
いや、もしかすると、これから、とっても幸せになるための物語の布石なのかもしれません。
シンデレラの物語も不幸があるから後半の話が幸せいっぱいの物語に感じるんですものね。
シンデレラがお金持ちの恵まれた人ならただの嫌味な物語です(笑)
どんな人生でも素晴らしい!
ただ、後悔のない生き方をして欲しいと思います。
って自分に「そういう生き方をしよう」と言い聞かせています(笑)
イロハニトイロ所長 金村栄治