vol.49-66 支援者が障害を作っている?!

支援とは“愛する”ということ(2)
前回の続きです
愛は湧きおこってくる感情ではなくて「技術である」というお話をさせていただきました
これよく分からないですよね💦
場面を分けて少し愛についての疑問を言葉にしてみます
もし愛が相手を思う感情であり、愛が伝われば相手にも自分にも良い効果があるのであれば、これってどこかおかしいと思うことはありませんか?
例えばですね、
子育ての場面で
子どもの将来の事を思って、厳しく躾(しつけ)をする
勉強させる
塾に行かせたり習い事をさせる
好き嫌いをなくさせるようにする
ゲームをし過ぎないようにする
でもそうすればするほど、
子どもは勉強を嫌がり、隠れてゲームをし、好き嫌いをひどくさせ、挙句には不登校やひきこもりとなる
そしてこの僕のように力で従わせようと暴力(虐待)までふるってしまう💦
愛があるのになぜでしょうか?
我が子を愛していない親なんていませんよね
なのになぜ子どもに伝わらない? 良くならない?
あえて詳しく書きませんが教育(学校)の場面でも同じですよね
勉強をしなかったり、反抗したり(非行)、不登校になったりします
他の場面でも考えてみます
恋愛においてはいかがでしょうか
あなたのことをこんなに愛しているとアプローチしても相手は応えてくれなかったりします
それでもこの湧きおこる相手への感情(愛だと思っている)を示し続ければ、“ストーカー”とか言われたり、挙句には自分の気持ちに応えてくれない相手を殺してしまう人までいます
え?愛しているのに何で?
と思いませんか?
モノに対しても考えてみたいと思います
私はカメラを愛している
と言いながら欲しかったカメラを購入したら、少しの期間だけ使ってあとはほったらかし
花を愛していると言いながらすぐに枯らしてしまう
そういうことありませんか
ほら、これで分かりませんか?
私たちが“愛”だと思っていたこの湧きだしてくる感情は、
ただの感情です
自分のものにしたいという“所有欲”
や
自分の思い通りにしたいという“支配欲”
なんです💦
これを“愛”だと勘違いしていた
だから
“愛は技術”
なんです
私たちの支援が、そんな間違った愛によって当事者の方々を苦しめている
相手の為だと思ってしている愛の上での行為と思っていたものが
自分の欲を満たすものとなっており、
知らず知らずに相手を苦しめ障害を作っている
もしかすると私たち支援者のそんな間違った“愛”が障害を作っているのかもしれない
それをこのシリーズではお伝えしているのです
つまり
本当の“愛”を知って、日々実践していって頂きたいのです
ってなんて上から目線な言い方💦
僕自身ができていない
分かっていてもなかなかできない
だから日々、愛することの練習をしています
一緒に練習していただきたい
そんな勝手なことを願っています
「愛される技術」ではなく「愛する技術」
どうして学校では教えてくれないんでしょう?
なんて疑問は置いておいて💦
それでは次回、本当に愛することとはどういうことなのかを2回に分けてお話させていただきます
そしてそれが「支援しない支援」に繋がっているというご説明をさせていただいて、このシリーズを終えたいと考えています
最後までどうぞよろしくお願いします
イロハニトイロ所長
金村栄治
