vol.49-58 支援者が障害を作っている?!

支援しないという支援(3)
前回の続きです
「支援者側がどのように患者さんを見るかが、結果を大きく変える」
というお話をしたいと思っています
つまり、このブログのタイトルにもあるように、支援者が障害を作っていくということです
それを解説するために
元MITの教授ダグラス・マクレガー(何やら偉い人で経営の分野の人みたい)が提唱した
「X理論とY理論」
を紹介したいと思います
これは経営のお話ですが、障害者支援にもつながると思うのでぜひ聞いてください
経営者は従業員について2つの見方をしています
まず一つ目は
「従業員は本来怠け者で、本来なら仕事をサボりたいものだ(X理論)」
もう一つは
「従業員は意欲的で、自発的で、自制心を発揮できる(Y理論)」
この2つの理論、どちらが真実だと思いますか?
実験の結果は、どちらも正解だったのです!
つまりどういうことかというと
従業員を不信の目で見て(X理論)、
たくさんの命令や規則や罰則で従わせると、
従業員は制度を出し抜こうとするので、
やっぱり自分(経営者)の考えは正しかったと思うのです
しかし
信頼を持って接する(Y理論)と、
従業員は責任感ある態度で、その期待に応えようとします
そうするとやっぱり自分の考えは正しかったと思うのです
つまり、
自分が相手をどう見ているかによって、相手の反応もそれに応じたものになるということです
結局、根本を辿っていくと
「我らが刈り取るのは蒔いた種から育ったもの」
つまり、自業自得ということなんです
これって経営の場面だけだと思いますか?
僕はこれは支援でも同じことが起こっているんじゃないのかなと思っているんです
きっと子育てでも同じです
うちの子は勉強しないダメな子
と見ているから、
「勉強しなさい」
「宿題しないとスマホなし、ゲームなし」
「塾行きなさい」
「習い事行きなさい」
としてしまいます
だから子どもウソついたり、やっているフリをして、親を出し抜こうとします
そして勉強もどんどん嫌いになっていく
だから親は、自分の考え(この子は勉強しないダメな子なんだ)が正しいと確信を強めて、
勉強させるようにより一層支配を強めていきます
だってそうしないと勉強しなくて、この子が将来困るから
厳しくするのは子どものため
そうやって納得できる理由を掲げて支配していきます
でもですね
子どもに勉強をさせるために一番効果的なのは
親が「あなたはちゃんと自分で勉強ができる子なの」と信じてあげ続けることなんだそうです
人は、自分の事を信じてくれる人を裏切り続けることが一番不快なんだそうです
そしてもちろん信じてくれることは相手の信頼を感じて、大きな安心と勇気を育みます
そうすると自分から勉強をし始めるんだそうです
どれだけの親がそれをできているか
できていない人がほとんどですよね
それじゃあ、この知識を知って今日から実践できるか
なかなかできませんよね💦
わかること、気付けること
と
できること、やり続けること
は実は別物なんです
だから、金村はこんなにたくさんの言葉をブログに書いていろんなこと分かっているように見せていますけど、
なかなか上手くいかず
日々失敗だらけなんです
支援においても、子育てにおいても、夫婦関係においても
だから日々お稽古!
でもですね
そのことにも気づけていない人がどうやってお稽古するんでしょうか
このブログを読んでいただいてまずは「気づき(知る)」から始めていただきたいと僕は思っています
お稽古仲間を作りたいと思っています
あちゃーーーーー💦
また話が逸れてしまいました💦
今日は子育ての話になってしまい申し訳ありません💦
次回、もう一度「支援しない支援」に話を戻してお話したいと思います
今回も最後までお読みいただきありがとうございました
イロハニトイロ所長
金村栄治