イロハニトイロ

vol.49-52 支援者が障害を作っている?!

病気を治そうとするから治らない(12)

自分の正しさを持ち出して、

相手を変えようとする、

良くしようとすることをやめることができた時、
少しずつ支援者自身がありのままの自分を認め、許せるようになってくる

いや、支援者がまず自分自身をありのままに認め許せるから、

相手の事もありのままに見ることができるようになるのかもしれません

どっちが先?

きっとどちらも影響し合いながらだと思います

そういう過程を経て少しずつ私たちは本当の意味で相手(患者さん)のことをありのままに見て、認めることができるようになる

そんなふうに思うのです

相手を良くしたいと想いの裏には
「今のあなたは良くない」という否定がある

相手を助けたいという想いの裏には
「今のあなたは可愛そうな人」という見下しがある

この人の役に立ちたいという想いの裏には
「自分の自尊心を満たすための手段として支援を使う」自己中心性がある

支援者側から無意識に発せられてしまうのこれらの否定見下し自己中心性をなくす

これが病気を治そうとしない、ということであり
支援者が思いが変わるだけで相手が変わるということです

人として対等であること

人として対等に扱われるからこそ人としての尊厳を取り戻すことができる

尊厳が取り戻すことができた時、人は自らもっとより良い人生に向かって行動するようになる

だから自分の人生を生きるための本当の苦労をすることができる

だから病気は必要でなくなっていく

僕はそう信じています

病気を治すんじゃない

病気はその人にとって必要なもの


病気はその人を守っている


病気は回復への過程

だから

病気を必要としない生き方へ変わること

それが病気が治るということです

そんな考えを強く持っています

こういう姿勢で支援をさせて頂いているとあることに気付くようになりました

それは次回にお話させていただきます

もう少しでこのシリーズは終わりますのでもう少しお付き合いください

       イロハニトイロ所長
            金村栄治