vol.44-④【対話】“心”って本当の私?
- 2023年04月10日
- 所長の学び
こんにちは。
前回の続きになります。
「心」はどこにあるのでしょうか?
「心」って何なのでしょうか?
そんなお話を今日はさせていただきたいと思います。
今この瞬間にも私たちは何かを考えています。
「お?金村は何を言おうとしているんだ?」
とか
「え?また意味わからんことを長々と話すのか?」
とか
「心について知ってみたい」
とかとか。
これってどこで考えているのかというともちろん「頭」です。
「仕事行かなきゃ」
「病気治さなきゃ」
「人と上手くやらなきゃ」
私たちは「頭」でいろんなことを考えていますよね。
つまりもっと簡単に言うと、
「~すべき」「~すべきでない」
ということを“理性”を持って考えている。
これが、「頭」の役割です。
じゃあ、「心」はどこにあるんでしょうか?
実は「心」は日々声を発しています。
「~ したーーい」
「~ したくなーーい」
「あれ好きーー!」
「あれ嫌ーーい!」
つまり、簡単に言うと
感情や欲求や感覚が実は「心」と表現されているものなんです。
「え?!そんなのわかってるけど!」
と思われた方が大半なのではないでしょうか?
それでは、どれだけの人が「心の声」をキャッチできているのでしょうか?
実は多くの人が「心の声」を無視して「頭」で考えてしまっているんですよね。
「~すべき」
「~すべきでない」
「普通は」
「常識的には」
「みんなもしているし、自分もしないと」
「~しなければならない。じゃないと~できないもん」
そんな頭の声に支配されています。
それでは、このような経験はないでしょうか?
「あーーー、仕事(学校)行きたいんだけど体が動かない」
「あーーー、あれやりたいんだけどやる気が出ない」
本人は仕事(学校)に行きたいと思っています。
本当に「やりたい」と思っています
自分の心の「~したい」の声を聞いていると思っています。
でも体は動かない。
やる気が出ない。
不思議ですよね。
これが「心」の声が聴けていないことの証拠になります。
実はですね、「心」と「体」は一心同体なんです。
(え?信じられない?ま、ここは「そういうこと」として話を進めさせてください)
だから「体」に起こることは「心」で起こっていることです。
ということは、この時の本当の心は、
「仕事(学校)行きたくなーーーい。」
「やりたくなーーい。」
です。
でもその声を私たちは聞こうとしないんです。
心の声を聞かずに、ついつい「仕事(学校)行きたいんだけど体が動かない」と考えてしまいます。
(もちろん「仕事行きたくない」と言える人もいます。その人は心の声が聞こえているということですね。素晴らしい!)
つまり心ではなく「頭」で考えているということですね。
「いやいや、そんなことないだろ!」
と思う方は、ちょっと思い出してみてください。
楽しみで楽しみで仕方なかった旅行。
久しぶりに会える大好きな恋人とのデート。
大好きなアイドルのコンサート。
「行きたいんだけど体が動かない」なんてことありました?
むしろ逆!
前日の晩から準備をたくさんしたり、
興奮して眠れなかったりします。
(僕もツーリングの前日は、楽しみ過ぎてほとんど眠れません。寝てないと運転危ないのに)
そして寝不足でも当日は元気よく出かけていくんです。
どれだけ私たちは自分の「心の声」が聞けていないかが分かりますよね。
なぜ聞けていないのか?
その理由はまた今度話させていただくとして、
この「心」ってじゃあ、何なのでしょうか?
僕は、この「心」を「本当の私」だと思っています。
「本当の私」が実は「心」なんです。
「本当の私」を無視し続けて、自分で傷付けて、壊れてしまった時に、
病気が助けに来てくれている、と僕は考えています。
精神病は「このかけがえのない私」が治ろうとする過程なんだと思っています。
日本の精神医療も福祉も、この「心(=本当の私)」を表現することが難しい世界になっています。
(だって表現しちゃうと否定されるからです。「それがあなたの問題だ」って。「だから治(直)しましょう」って。)
そのことも後々詳しくお話しさせていただければと思います。
今日は長くなってきたのでこのくらいで終わりたいと思います。
まだまだ説明が不十分ですが、少しずつお話しさせてください。
今後も興味のある方はぜひ読んでいただければ嬉しいです。
イロハニトイロ所長
金村栄治