vol.33―③ 自分の課題に向き合わされる!
- 2021年08月19日
- 所長の学び
こんにちは。
イロハニトイロで所長をしている金村です。
3回にわたって、
所長がどれだけひどい奴か、
イロハニトイロがどれだけ怖い所か、
を話させていただいています。
そして3回目の今回は、そのまとめとして、
結局イロハニトイロってはどういうところなのか、
について話させていただこうと思います。
もちろんこのブログは「所長の学び」として書いていますから、この3年間の運営を通して、僕自身が学び、整理し、言葉にしているということになります。
結局のところ、
「所長はひどい奴」っていうのも、
「イロハニトイロって怖い所」っていうのも、
“他人のせい”なんです。
すみません。
今、すごくキツイこと言っています。
“他人のせい”である以上、この私が良くなるのは“他人任せ”ということになります。
この私をちゃんと理解してくれる人がいる。
この私をちゃんと認めてくれる人がいる。
この私をちゃんと励ましてくれる人がいる。
この私が傷つかないように気遣ってくれる人がいる。
この私が良くなるようにどうすればいいのかを示してくれる人がいる。
そしてそれは間違っていてはならない。
自分の人生が変わらないのは、そういう人や環境に恵まれていないから。
恵まれてさえいれば、自分も他の人たちと同じように幸せな人生を送れるはず。
そうなっていない自分はなんて不幸なんだ。
かわいそう。
きっとこの世界から必要とされていない。
無価値。
・・・。
「これをやめませんか?」
というのがイロハニトイロなんです。
実は、この僕自身も同じで、僕の人生が上手くいかないのは、周囲の人のせい、運命のせい、環境のせいだと思っていました。
口では「自分のせいなんですよ」と言いながら、心の奥底では、
「どうして分かってくれないの?」
「どうしてそんなことするの?」
「あなたたちが、そんなことするから僕は苦しいんだ」
と思っていました。
変えられないものに目を向けて不幸を嘆いていたんですよね。ハハハ。
イロハニトイロという場所は、ひとことで言うならば、
“自分の課題に向き合わされる場所”
です。
つまり、
どれだけ
「あの所長はひどい」「あんなこと言うなんて信じられない」「なんであの人はあんなことするの!?」
と思ったとしても、悪いのはその相手ではなくて、そう思ってしまう自分に何か原因があると考えてみるわけです。(決して“悪い問題”じゃないです。“原因”です)
そちらに目を向けるほうが価値があることなんじゃないか、
ってことなんです。
他人は変えられなくても、自分を変えることはできます。
勇気はいりますが。。。
どれだけ相手を責めても、自分の思いどおりに変わってくれない限り解決しないわけですしね。
こんなこと言われるのはとってもキツイことですよね。
過去の自分が聞いたら、
「ふざけんじゃねぇ。そんなこと言われたら全部自分が悪いって責められてる気がするわ。悪い奴だって絶対にいる。そいつのせいで俺は苦しいんだ。お前に何が分かんねん!」と心の中で叫んでいたでしょうね(←堂々と口にはできない小心者)
「自分の課題に向き合う」ってとってもとってもしんどいことです。
どうしてこんなに自分は傷つきやすいんだろう?って自分に向き合うと嫌な過去がたくさん蘇ってきます。
傷つくことすらも「それは自分に原因がある」って思って行動するのには勇気と覚悟がいります。
やっぱり、上手くいかないのを人のせいにしている方がラクですよね。
自分の人生を生きるのに自分のために時間を使う、
つまり自分の課題に向き合うことほど価値ある時間はないんじゃないのかなと個人的には思っています。
実はスタッフも一緒なんです。
「なんであの人(利用者)は、あんなことするの?!」と不快感を感じたとしましょう。
その時にその相手を悪く言っている方がラクなんです。
でもイロハのスタッフは、なぜ自分はその人にそんな感情を抱くのだろう?
何が不快な気持ちを作っているのだろう?
不快な気持ちを胸に秘めて、隠して、偽って、作り笑顔でその相手と接することに本当に意味があるのか?
それは自分の気持ちを伝えて関係が悪くなるのを避けているだけなのではないのか?
結局は自分を守るために、相手を悪者に仕立て上げているのではないか?
そんなことを語り合います。
つまり、スタッフも利用者も同じなんです。
自分の人生を自分の力で創っていく。
それをしているのがイロハニトイロという場所だと僕は思っています。
いや、スタッフは思っています。
以上になります。
3回にわたりお付き合いありがとうございました。
十分に説明できていないところもあるかと思います。
今後ゆっくりとこのあたりの詳しい学びも書いていこうと思っています。
今回の3回のブログを通して
イロハニトイロというところが怖いところだと感じたでしょうか?
逆に、イロハニトイロという得体のしれない場所に興味が湧いたでしょうか?
最後にこれだけは言わせて下さい。
自分に向き合って、しっかり悩んで、しっかり怒って、しっかり悲しんで、しっかり喧嘩して、しっかり間違って、しっかり失敗して、しっかり困って、ウジウジ、モヤモヤして少しずつ本当の自分を取り戻していくその過程は、意外に楽しいもんですよ。
それは、ひとりじゃないから。
ひとりだとやっぱり苦しいものです。
そして「今起こっている結果は、あなたのこれまでの行いのせい。だからあなたが悪い。だから変わりなさい。」と責めているのではなくて、
「これまでも自分で決めてきた。だからこれからも自分で変わることが出来る。それだけの可能性と力をあなたは持っている。」と人間の強さと可能性を信じているということです。
信じているからイロハを利用してくださっている皆さんと正直にお付き合いできるのかなと思っています。
僕はイロハニトイロという場所が、
しっかりと安心して絶望できる場所、になればと思っています。
望み(期待)を絶つ、からしっかりと現実に向き合い、地に足を付けて、自由に自分らしくこの人生を歩んでいけるんだと信じて。
イロハニトイロ所長
金村栄治