美術館で展示販売していただけることになりました!!
- 2024年10月18日
- 主なお知らせ
イロハニトイロの特徴的な仕事として「螺鈿細工(らでんざいく)」というものがあります。
螺鈿細工とは、
貝の殻を様々な形に切って、漆器などの表面にはめ込んで装飾する伝統工芸です。
京都でご活躍されていた漆芸家・清水誉史雄先生にご指導いただきながら6年間その技術を磨いてきました。
非常に技術が必要な作業であり、一つの作品を完成させるのにも長い時間がかかります。
何度も塗料を重ねては削りを繰り返す必要があり、完成までに数か月かかります。
そんなイロハニトイロの螺鈿作品が、今回ある美術館の売店で展示販売していただけることとなりました。
(諸事情でその美術館名をホームページに載せられません。申し訳ありません。)
美術館の方に認めていただけるほどの作品が作れるようになってきたことが、私たちの喜びであり大きな自信になりました。
まだ展示し始めたばかりですが、少しでも多くの方々にイロハニトイロの螺鈿作品を見ていただければと思っています。
なお、ネット販売(ミンネ)でも販売しておりますのでご興味のある方は以下にアクセスください。
検索「ミンネ」→「イロハニトイロ」
<所長(金村)のつぶやき>
清水先生と出逢わせていただいてもう8年になります。
清水先生の工房を見せていただく機会があり、初めて螺鈿細工を知り、その素晴らしさに感動したのを覚えています。
新しい施設(就労B型)を立ち上げることをお話しすると、
清水先生より
「螺鈿細工をしてみないか?それを(新しい施設での)仕事にしたらええ。」
とお声掛け頂いたのが螺鈿細工を始めたきっかけでした。
仕事終わりに先生の工房に通い、遅い時には夜10時ころまでいさせていただきました。
もちろん螺鈿の技術を教わりに行っているのですが、生き方についての説法を熱くしていただいた思い出があります。
そしてイロハニトイロを立ち上げて螺鈿細工を始めたのですが、
それはそれは,
仕事にするにはとても大変なものでした。
材料も非常に高価で簡単に失敗が出来ないという精神的なプレッシャーもあり、多くの人が続けられずにいました。
またメンバー内のトラブルも多くなり、
何度も螺鈿細工自体をやめることも考えたのですが、何とかこれまでやってくることができました。
手前味噌な言い方になってしまいますが、何が凄いかというとですね。
メンバーさんらの力でここまで来たってことなんです(現在6名)。
金村は螺鈿チームの担当ですが、実は何もしていないんです。
螺鈿の技術だってメンバーの方々には到底及びません。
メンバーそれぞれが日々新しい技術を模索し練習しています。
チーム内のトラブルもメンバー同士で話し合い(時に喧嘩もしながら)、同じ目標を持って努力するチームとしてまとまってきました。
ネット販売(商品の写真撮影、説明の文章)、宣伝(インスタ、Xなど)、販路拡大も全てメンバーが相談してやってくれています。
奈良に移住した清水先生のところへ毎年研修に行こうと言ってくれたのもメンバーです。
金村は言われた道具や材料を注文するだけ。
研修の手配をするだけ。
メンバーが話し合った内容をまとめるだけ。
メンバー同士が協力し合い、高い目標を掲げて努力し続けてきた結果が今回のことにつながったと考えています。
全て螺鈿チームのメンバーの方々の力です。
そこが何よりも僕は凄いことだと誇らしく思います。
そしてそんなメンバーの方々を心から尊敬します。
「イロハニトイロの螺鈿アクセサリーが欲しい」と言っていただけるようにこれからも皆さん楽しみながら多くの作品を作っていってくださることだと思います。
そういう人がいる限り螺鈿細工は続けていこうと思っています。