イロハニトイロ

メンバーインタビュー(No.1) 『 前より幸せ 』

イロハニトイロに通い始めて3年になるCさんにインタビューさせていただきました。

イロハに通うことでCさんにどのような変化があったのか?

何がその変化を生んだのか?

そして今どんな気持ちでイロハに通ってらっしゃるのか?

ぜひCさんの言葉に耳を傾けてください。

きっと何か、感じるものがあると思います。

Q.
Cさんは以前と比べて凄く変わった気がするんですけど、それはどうしてですか?

何か変化のきっかけがあったんでしょうか?

A.(Cさん)

いや、それが分からないんです。

気付いたら変わっていたって感じで。

自分でも「あ、自分変わったな」って感じてはいます。

イロハに来た頃は、とっても尖っていて、トゲトゲしかったと思うんですよね。

あまり人とも関わらないようにしていました。

というか、人の嫌な所ばかりが目に付いていたんですよ。

スタッフにもそのことを訴えてたし、不満ばっかり言っていた気がします。

そんな自分がずっと続いていて、自分が変わったなって思うのは、半年前に1ヶ月くらい休んだ時くらいからかな。

とっても嫌なことがあって、そして金村さん(所長)にも嫌悪感を抱いていて、それに加えて父親も亡くなったから本当にしんどい時でした。

そしてしんどいながらも復帰して。

その頃から、なんか少しずつ自分が変わっていったんですよね。

自分でもどうしてかははっきりと分からないけど、その時期が変化のきっかけだったのは確かです。

Q.
ご自身ではどんなふうに変わったって感じているんですか?

A.(Cさん)

以前の私はとってもブラックだったと思います。

心の底から本当にブラック。

でも今の私は“明るいブラック”かな(笑)

たまに嫌な気持ちになることはあるけど、以前とは何か質が違うんですよね。

「渦巻くようなブラック」から「光が差し込むようなブラック」に変わった感じです。

それはきっと、以前は大っぴらに言えない感情が胸の中にあって、それを出さないように出さないようにって閉じ込めてたし、それが周囲の人と上手くやる為にも正しいことだと思っていました。

でも今は、押し込めずに自分の気持ちや考えが言えるようになってるんです。

嫌な気持ちを「言ってはダメだ」「口にしてはダメだ」と胸の中に押し殺すから、どんどん私の心が淀んでくるんです。

そうやって「相手の為(周囲を不快にしないように)」と思って本音を溜め込んでいると、すごく心が淀んで、そんな心と態度がうらはらな自分も嫌になっていってたんです。

今思えば、そうやって本音を溜め込んでいる生き方がとってもしんどかったんだと思います。

今は、「いかに気持ちがラクでいられるか」を考えるようになっています。

そして、思ったことはちゃんと口にしていいんだということも学びました。

嫌なことは嫌だと言っていい。

言うとちゃんと分かってくれるんです。

もちろん言葉は選びますけどね。

言い方を変えるとちゃんと相手には伝わるし、相手も分かってくれるし、

分かってくれると腹を立てる必要がなくなったし、相手に対して嫌悪感を抱くことがなくなりました。

以前腹を立てていた人にも、嫌な態度を取ってしまっていて、そのことを今は自分から謝ることが出来て、本当に自分は変わったなって思います。

前の私なら謝れていませんでした。

Q.
自分が変わって周囲の反応は変わりましたか?

A.(Cさん)

他のメンバーの人たちからの挨拶が増えました。

お喋りすることも増えたし、仕事上のことでも他のメンバーの人が頼ってくれることも増えた気がします。

私、実は人と深い関わりを持つことを避けていたんだと思うんです。

それはこれまでにたくさん人から裏切られて傷ついてきたから。

私は人を信じやすい性格だからすぐに後で裏切られて、信じたことを後悔していたんです。

相手の悪い所を探していたのも、本音を押し殺して作り笑顔で話していたのも、きっと自分の防衛だったと思うんですよね。

自分が傷つく前に相手の不満な所を見つけて遠ざけて、深い関係にならないように。

そうやっていたんだと今になって思います。

今は、そうやってバリアをはらなくていい状態になってきた気がしています。

バリアなんかはらなくても、ちゃんと嫌なことは嫌と言えばいいだけだから。

それで、自分が変わってもう一つ気付いたことがあるんです。

それは、以前の私は自分の考えや思っている事を相手に押し付けていたんだなって気付きました。

相手も同じ感覚だと思っていたから、自分が思っていたような反応が返ってこないと「なんでなん?!」って苛立ちを抱いていたんです。

でもね。

自分と相手って違うじゃないですか。

感覚も考え方も。

常識だって違うのかもしれない。

そんなことをイロハで学んで、最近は相手の立場に立って考えることができるようになった気がしています。

周囲にトゲトゲしくて自分の事しか考えられなかった以前の私は、きっと一生懸命自分を守っていて、他の人の事なんてちゃんと考えられていなかったと思います。

今は自分の気持ちを大切にできるようになって、そうしたら自分のことよりも相手の想いや考えに関心を持てるようになりました。

不思議ですね。

Q.
今は幸せですか?

A.(Cさん)

はい。

幸せです。

お金はないけど幸せだと思えています。

好きな仕事も出来ているし、自分らしく生きられている気がするし。

家でも仕事(作業)出来るんだけど、なんかやっぱりイロハに来てしたくなるんですよね。

きっとイロハでの仕事の時間が楽しいんだと思います。

まだまだ、イライラしたり人に対して嫌悪感を抱く事もあるけど、今のこの気持ちを少しでも長く持てるようになりたいし、自分の中に定着させていきたいと思っています。

以上です。

もっともっとたくさんお話を聴かせていただきましたが、その一部をご紹介させていただきました。

「周囲への嫌悪感は、自分が傷つかない為のバリアだった」というところがとても印象的で、インタビューをさせていただいている僕(金村)もとても勉強になりました。

そしてちゃんと「あの時の金村さんが嫌いだった」と語ってくれる今の関係が僕にはとってもありがたい。

素敵なお話をありがとうございました。

今後も毎月一人ずつインタビューをさせていただきたいと思っています。

                  (インタビュアー:金村)